2014年08月13日

満足について

お盆は比較的時間がありますのでボーとできます。
久しぶりにくだらないことを考えています。

俺38歳、年収は平均の2倍強、奥さんは専業主婦で子供は二人、
子育てに専業できます、車はもちろんレクサス、
それもハイブリッド、当然ながら住まいは持ち家5DK、週に1回はレストランで外食、
年に1回は海外旅行、グッチやエルメス、ブルガリ、時計もブランド、
靴はフェラガモ、カードはブラック無制限、奥さんも俺も服はオーダーしか着ない。
これって、かなりリッチで満足度も高いんではないでしょうか。

当然でしょう、絵に描いたようなお金持ちです。
多くの人がうらやむ生活です!

そんな俺が・・・・・。
借家住まいの隣の非正規の子だくさん夫婦が、サマージャンボで6億円当てた!
うちに来てメロンを置いていきやがった。
なんで、なんで・・・・・・・。
たちまち俺のかみさんはわめくし、俺も腹の虫が納まらない。

ペットのポメラニアンには八つ当たり、散歩には行かない、
シャンプーもしない、ろくに餌も与えない、そんな現実はすぐに俺に
跳ね返る、デパ地下のAランクの老舗料亭の夕食が
コンビニのレトルト・・・・・・。
なんか俺が悪いことしたの?

人の痛みがわかるのは今だよ!


人の不幸は蜜の味。
今までそう思っていつも上から目線で家族一同生きてきた。
夢だ、夢だ、これは悪夢だ。
そうは思うがこれが現実、受け入れるにはあまりに突然すぎる。

もしもし、カエルを湯だった熱湯に入れるとすぐに飛び出しますよ!
生き物は突然の変化には敏感で、対応できるものなのです。


お隣が引越しの挨拶にやってきた、駅前の高層マンションに移るという。
いつも安物の服だったのに、似合ってはいないけど
ブランドのスーツに夫婦して身を包んでいる。
「お世話になりました」お辞儀をしたとき二人とも笑いがこらえきれないようだった。
くそっ!

人の着ている服をいつも馬鹿にしてきたのは・・・・誰?


俺は負け犬になったのだ。
人生の敗北者なのだ。

そんなことないって・・・・言っても無駄か・・・・。


味噌も醤油もソースも酢も、塩も貸してやったのに、風呂も貸してやった。
駅まで汚い服を着ている夫婦を何度も送ってやった。
子供の教育では、とっても稼ぎが少なく塾なんて・・・・。

きっと悔しかったと思うよ。あんたと同じ赤い血が流れてるんだもの。


がさつな子供にうちの子が何度も泣かされたけど、上から目線を
やめられず、いやみしか言えなかった。

あんたの子供に落ち度はなかったの?


置いていったのは桶に入った上にぎりと大トロ。

そんな底辺にいた家族が、今雲の上にいる。
世の中不公平だ、神も仏もあるものか!!
こんな現実があってもいいのか、世の中間違ってる!!!

本当にそうですか??
今まであなたが雲の上に、いえ、今でも雲の上にいますよ。
生涯賃金もこのままいけば6億以上あるんじゃないの。
あんたたち家族を見て世の中不公平だと思ってる人は多いと思うよ。


極端な例かもしれませんが、ないとは言えないことです、
他人と比較するなという方が無理かもしれませんが、私たちは
自分と周囲を比べることが多いものです。
隣の100万円より、自分の1万円。
ない物ねだりをしても叶わないことの方が多いのが現実です。

日に三度のご飯が食べられて寝るところがあればそれでいい、
後はみんな元気で暮らせたら、それが幸せだと感じることは
少ないのでしょうか。
自分は自分、生きている責任も権利も自分持ち、
誰にも代わってもらえない人生です、真っ直ぐに生きていたら
そのうち、きっといいことがある、そう信じてコツコツ生きるしか
ないのではないかと思っています。

神も仏も自分を生かしてくれている、それは苦労だけするようにと
言うのではなく、差し引きゼロの帳尻を合わせるために生かされている。
満足とは満ち足りると書きます、時には満ちていることも気づかずに
さらに求めている自分がいますが、足るを知ればそこが満ちたという
事で、求めることはなくなるのでは・・・・・・と頭では考えていますが・・・・・。




  
Posted by いとう茂 at 13:58Comments(0)