2014年08月26日

祈り

人間がどんなに祈ろうと雨は降るだけ降る、山頭火が
こんな意味のことを言っています、当たり前のことですが、
台風11号に続き各地に大雨が降り、被害が出ています。
ちょうどお盆の時期で帰省や旅行をあきらめた人も
多かったのではないでしょうか。

その後も各地で豪雨が続き、広島では多くの命が失われ
行方不明の方も多数おいでになり、最悪の事態となりました。
亡くなられた方のご冥福を心よりお祈りします。

深夜の豪雨で避難命令を出さなかったのも被害を大きくした
一因とマスコミでは報じられています。

自然の猛威の前では人間は全く無力です、
これが人間の仕業であれば怒りの矛先はそちらに向けられ、
非難ごうごうでしょう、自然災害で失われた命も
人的災害で命を落とすのも、命が失われるという点では
同じです、失われた命は帰ることはありません。

「忘却」ということが非常に情けない場合と、非常に有難い場合とがある。
これも山頭火の言葉です。
心の傷は忘れることでしか消えないのでしょうか。

人間だけができる反省。
普段の生活の中でひどいことを言った。
取り返しのつかない事をしてしまった。
周囲の人を傷つけた。

錆びたナイフでガリガリ切られた傷は
カッターナイフで切った傷とは違い、醜い傷跡を残し、ナイフのかけらも残る。
傷つけられた方はずっとその傷跡を見るたびに心が疼くもので
許せないという感情も増幅するものでしょう。

美しい新緑の山を見るたびにお亡くなりになった方の家族の
心も疼くのでしょう。
自然とは時々やさしく本当は厳しいものなのかもしれません。
それとも自然を傷つけたしっぺ返しをされているのでしょうか。

改めてご冥福をお祈りし、このような事故が起きないことを祈ります。  

Posted by いとう茂 at 16:57 │Comments(0)
このページの上へ▲