2017年07月25日

白鵬に思う

大相撲の名古屋場所は横綱、大関の途中休場もあり、
白鵬の39度目の優勝で幕を閉じました。
通算勝ち星も歴代1位を更新し、1050勝まで伸ばしました。
前人未到、無人の野を行くように、すべてが記録になっていきます。
次がある、上があると言うように目指すものがあれば人は
それに向かって力を出せますが、白鵬が目指すものと言えば、
横綱在位場所と幕内通算勝ち星、それと優勝回数40回くらい、
そんな気がします。

そんな目標も今年中に手が届くところまで行って、来年中には
達成できそうに思います。
時はとどまりませんので、怪我と年齢からくる衰えの
心配はありますが・・・・・。
王貞治さんが引退の時に、ヒットを打てなくても口惜しくなくなったし、
ホームランを打ってもそんなに嬉しくなくなった時、限界がきたと思った。
こんなことを言っています。

大相撲でいえば負けても悔しくなくなったし、勝ってもそんなに
嬉しくなくなったということでしょう。
闘争心、欲、そんなものがいい方に回らなくなったときに
人間は情熱を失うのでしょうか。
入門当初は70キロにも満たない細身の力士が、このような
横綱になると誰が想像したでしょう。
そこには人に言えない努力と自己管理があったのでしょうが、
入門時は15・6歳の少年ですし、横綱の今でも32歳です。

周囲に同郷の力士がいたとしても日本人の数に比べたら
圧倒的に少ない数ですし、上下関係の厳しい世界で
生きていくには同調しなければいけないこと、自分の
ペースで生きにくいことは想像できます。
そんな中での努力と自己管理は私には想像できません。
世の中の32歳と白鵬を比べてみると人間としての完成度は
数段、白鵬の方が上のように思います。

倍ほど年齢が違いますが自己管理一つをとってみても
足元にも及ばないように思います。
白鵬は相撲を通して日本人に何を言いたかったのか、
そんなことを考えてみるのも思慮深さが欠如している
私にはいいトレーニングになりそうです。
  
Posted by いとう茂 at 21:54Comments(0)