2013年10月31日

麦踏み

一流ホテルのレストランのメニューの誤表示に端を発し
系列ホテルだけでなく色々なところで誤表示の摘発があります。
どこどこ産の食材にこだわることは悪いことではないにしても、
食べてそれが本当にその産地の物かどうか、分からなかった人の
方が多かったのも事実でしょう。

何を食べたというだけで満足する人もいれば、〇〇でと
場所が先に来て何を食べたでないと満足しない人もいます。

飽食という言葉を聞いてから随分、久しいわけですが、
かたや貧困という言葉も耳にします。
いったい日本はどうなったのでしょう。

産地やブランドが安全性より優先されていないか。
基本的に一日三度の食事ができるだけで事足れりでは
いけないのだろうか。

炊き立ての新米とお漬物、これで満足する私は
たぶん食に対する欲がないのだろうと思います。

社会的に叩かれた企業はたくさんあるでしょう。
人間もそうです罪を犯して裁きを受けた人はたくさんいます。
浮き沈みは人の世の常かも知れません。

考えてみると人間が作った人工物以外の自然界に存在する物、
樹木や草花、動物、石、土・・・・すべての物は永遠に浮いていることはできません。
いくら太い木でもやがて水が浸み込み海底に沈み朽ち果てる。
これも人の世の常で我々、人間も同じことです。

はだしのゲンの中でゲンの父親の言葉に
「霜柱をおしのけて、冷たい冬に芽をふいた麦は、
なん回もなん回もふまれる・・・・・ふまれた麦は、
たくましい根を大地にはって、霜や風雪にたえ、
大きくまっすぐにのび・・・・
やがてゆたかな穂をみのらせていく」
と、言うのがあります。

麦踏みは冬場に麦をまさしく踏みつける作業だそうです。
そうすることで霜柱で浮き上がった土も踏み固められるし、
麦は傷ついた分、葉の緑が増すと言われます。
何より踏まれて成長が遅れることで厳しい冬を乗り越えられる。

今叩かれている企業は、社会という大きなものに踏まれている。
そのことで自らが大きく浮き上がることができる。
そうは言えないでしょうか。
何事もこの世のことはこの世限り。

いずれは藻屑となるすべての物、せめてこの世にあるうちは大きく
まっすぐにのび・・・・・やがてゆたかな穂をみのらせたいものです。
  
Posted by いとう茂 at 12:57Comments(0)