2021年06月15日
誰かに出す手紙⑥
小椋佳は知っていますよね。
歌詞などはほとんど覚えていないでしょうが、この人の歌に
「木戸をあけて」と言うのがあります。
家出をする子どもが母親に捧げた歌です。
裏の木戸を開けて家出するときに、子どもが別れを告げるのですが、
後ろ髪を引かれる思いもあるのでしょう、それでもそれを断ち切って
遠い旅に出ていく・・・・・。
あなたの後ろ姿にそっと別れを告げてみればあなたの髪のあたりに
ぽっと灯りがさしたような裏の木戸をあけて一人夜に出れば灯りの
消えた街角足も ・・・・・・・。
そんな歌いだしで、私も時々カラオケで歌ったことがあります。
家出ではありませんが、最近、あなたとの別れも近づいているように
感じるようになりました。
誕生日が来れば90歳、高齢者が多いと言っても90歳まで生きることは
簡単なことではなかったと思います。
平成7年に夫を亡くし、翌年に実姉が亡くなりその後はしばらく
平穏でしたが、実妹が亡くなり2年前には実兄も他界して、3人の
兄姉妹がすべていなくなり、今年に入って姉弟のように仲良くしていた
従妹も急逝しました。
親しい人が亡くなっても、あなたの顔から悲しみの表情が薄く
なりだしたのは、無意識の自己防衛の方法だったのでしょうか。
認知症が出て来たのも年齢だけでなく自己防衛なのかも知れません。
歩くことや自分の身の回りのことは人の手を借りずにできます。
近くのスーパーまで車を押して歩いて行くのも、ほぼ日課の
ようで、買ってくるものはほとんどが駄菓子類、それも楽しみなのか
毎日していることだから続けているのか分かりませんが、こけないかと
家族は心配もしています。
ひ孫の守りに愛知県まで出かけ、水たまりに足をとられて尻もちを
つき、それでも気丈に帰ってきましたが「痛い」「痛い」を連発。
整形外科で診察してもらうと圧迫骨折、その翌年には駅の構内で
転倒して肩の骨を骨折、2年続きの災難でした。
1月3日に伏見稲荷にお参りに行くと言い出し、初もうでで人が多いから
時期をずらさないと電車も境内も危険だという言葉には耳も貸さず
慌てて弟が付き添いで行ったこともありました。
言い出すと聞かない、強く言えば「お前は冷たい」、そんなことは
数えきれないほどありました。
2人の息子は、母親を客観的に見られる息子と、典型的な
マザコンの息子に育ちました。
意図してではないにせよ、マザコンゆえに猫かわいがりの
親孝行の弟が同じ屋根の下にいてくれてよかったと思っています。
毎日、椅子に座って居眠りしたりテレビを見たり、誰かが来ると
話の輪に入っていますが、その人が帰ると「誰やった」。
それでも退屈そうな顔はせずに過ごしている、もしかするとこの毎日も
あなたにとっては幸せの形なのでしょうか。
難しい話はできなくなりました、それも仕方がないこと息子はもう
前期高齢者です。
歌詞などはほとんど覚えていないでしょうが、この人の歌に
「木戸をあけて」と言うのがあります。
家出をする子どもが母親に捧げた歌です。
裏の木戸を開けて家出するときに、子どもが別れを告げるのですが、
後ろ髪を引かれる思いもあるのでしょう、それでもそれを断ち切って
遠い旅に出ていく・・・・・。
あなたの後ろ姿にそっと別れを告げてみればあなたの髪のあたりに
ぽっと灯りがさしたような裏の木戸をあけて一人夜に出れば灯りの
消えた街角足も ・・・・・・・。
そんな歌いだしで、私も時々カラオケで歌ったことがあります。
家出ではありませんが、最近、あなたとの別れも近づいているように
感じるようになりました。
誕生日が来れば90歳、高齢者が多いと言っても90歳まで生きることは
簡単なことではなかったと思います。
平成7年に夫を亡くし、翌年に実姉が亡くなりその後はしばらく
平穏でしたが、実妹が亡くなり2年前には実兄も他界して、3人の
兄姉妹がすべていなくなり、今年に入って姉弟のように仲良くしていた
従妹も急逝しました。
親しい人が亡くなっても、あなたの顔から悲しみの表情が薄く
なりだしたのは、無意識の自己防衛の方法だったのでしょうか。
認知症が出て来たのも年齢だけでなく自己防衛なのかも知れません。
歩くことや自分の身の回りのことは人の手を借りずにできます。
近くのスーパーまで車を押して歩いて行くのも、ほぼ日課の
ようで、買ってくるものはほとんどが駄菓子類、それも楽しみなのか
毎日していることだから続けているのか分かりませんが、こけないかと
家族は心配もしています。
ひ孫の守りに愛知県まで出かけ、水たまりに足をとられて尻もちを
つき、それでも気丈に帰ってきましたが「痛い」「痛い」を連発。
整形外科で診察してもらうと圧迫骨折、その翌年には駅の構内で
転倒して肩の骨を骨折、2年続きの災難でした。
1月3日に伏見稲荷にお参りに行くと言い出し、初もうでで人が多いから
時期をずらさないと電車も境内も危険だという言葉には耳も貸さず
慌てて弟が付き添いで行ったこともありました。
言い出すと聞かない、強く言えば「お前は冷たい」、そんなことは
数えきれないほどありました。
2人の息子は、母親を客観的に見られる息子と、典型的な
マザコンの息子に育ちました。
意図してではないにせよ、マザコンゆえに猫かわいがりの
親孝行の弟が同じ屋根の下にいてくれてよかったと思っています。
毎日、椅子に座って居眠りしたりテレビを見たり、誰かが来ると
話の輪に入っていますが、その人が帰ると「誰やった」。
それでも退屈そうな顔はせずに過ごしている、もしかするとこの毎日も
あなたにとっては幸せの形なのでしょうか。
難しい話はできなくなりました、それも仕方がないこと息子はもう
前期高齢者です。
Posted by いとう茂 at
14:04
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