2025年01月08日

日曜日の読書から

先週は亀井勝一郎(かめいかついちろう)の「思想の花びら」を読み終わりました。
実は、どうしてこの本が我が家にあるのをどうしても思い出せません。
昭和48年発行の初版本です、昭和48年というと3月に高校を卒業した年で、タイトルが気に入って買ったとしか考えられません。
どこでいつ頃買ったのかという記憶は全くなく、いつ読んだのだろうといった感じです。
しかし、本棚には他にも亀井の本がありますので、もらったり借りたりしたのではなさそうです。
50年以上前のことですから忘れていても仕方がないと思っています。
その本の中からいくつか紹介したいと思います。
・自分の考えを表現する時、最大の敵は誇張だ。より多くのことを言おうとしてはならない。
より多くのことを削除しようと心がけるべきである。
削除のためにどれほどの勇気がいるか。

・にせものにひっかかったと、腹を立てている本人自身が、にせものである場合がある。

・大きい幸福というのはないのだ。あらゆる幸福とは、日常的な、ささやかなものにすぎない。
空想してはならない。
不平家とは幸福についての空想家であって、自分と他人とを比べてはいつも嫉妬心に悩まされている。

・自分は幸福でなくてもいいのだ。あなた(あるいはあなたたち)さえ幸福であるならば。
これが愛の最も深い言葉である。奉仕という行為の根本にあるものである。
そして決して口に出してはならない言葉である。

・語りすぎるということ、それは語るべき何も持たないということだ。心の空虚から人間は饒舌になる。

・異常なことにのみ眼を奪われて、あたりまえのことに注意しないのは現代人の不幸だ。
日常生活とは平凡きわまるものである。そのなかで徐々に発芽しているものを慈しみ育てることを忘れているのだ。
刺激への絶え間ない欲求が、いつもこの芽を殺している。

  
Posted by いとう茂 at 19:59Comments(0)